こちらは Shifter Advent Calendar 2020 の 記事になります!様々なShifter関連の記事が見られますので、ぜひリンクしてみてください。この記事では、どシンプルにShifterの特徴をご紹介します。
ShifterはWordPressという世界で最もシェアの高いオープンソースのブログツールを利用したサービスです。普通のWordPressと何が違うかと言うと、WordPressから静的なHTMLなどに生成して、ホスティングしてくれるという点です。
難しい言葉が急に出てきましたね。専門用語は難しいです。静的? まずこの言葉のご紹介から行きましょう。
ここでの静的は動的の反対語として使われています。英語では静的がStatic。動的がDynamicです。
HTMLファイルによって表示されるWebサイトは静的と言われます。サーバーにHTMLのファイルを設置し、そのファイルまでのURLを入力するとブラウザから閲覧できるという仕組みですが、1URLにつき、基本的には1つのHTMLファイルがあり、それを表示するという仕組みです。100ページを作る場合は、100のHTMLファイルが必要ということになります。もともとWebサイトはこういうものでした。この、基本的に1対1でそこにある予め完成されたファイルがそのまま表示されるというのを静的といいます。
WordPressは動的なブログツールです。ブラウザからURLでアクセスした時に、サーバー内でPHPのプログラムが動き、データベースと連携して情報を取り出し、ページをその場で生成して表示します。ですので予めURL毎にファイルがありません。
この静的と動的の違いが肝です。動的の良さは、例えば共通パーツを利用できることです。ヘッダーのメニューを変更する時に、静的だと該当するすべてのページのファイルを編集する必要がありますが、動的な場合は、該当部分のプログラムを編集するだけで、全てのページに反映させることが可能です。
また、動的であることを利用し、
等などたくさんのことができます。この自由度が動的なメリットです。
そうなんです、そうなんです。ただこの動的なことにもデメリットがあります。
プログラムを利用して動的に都度ページを生成するため、サーバー内で動くプログラムをメンテナンスし続ける必要があります。管理画面があるということは、ログイン画面があるということであり、ログインできるとサイト内に様々な作業を行えるということです。パスワードが漏れたら、悪意を持った人にハッキングされたら。こういった驚異につねに対策を続ける必要があります。
また、昨今はサーバーがとても早くなったので、気にならないかもしれませんが、なるべくサイトの表示を高速化できたほうが使いやすいと考えた場合に、都度ページを生成しているのは、もともと生成されている静的な状態よりも時間がかかると言えます。
そうおもいました?でも、通常のHTMLには便利な管理画面もありませんし、記事を一覧にしてくれる機能もありません。動的に表示ができないので、ページ数が多くなると一括編集も大変そうです。そもそもHTML覚えるのも、低いハードルではありません。
その一つの解決方法を提供してくれるのがShifterです。Shifterを利用するとWordPressが立ち上がった状態で提供されます。そしてその中で動的にサイトを作ることができます。サイトができたら、Shifterでデプロイというボタンをポチッとおします。すると、動的に作られるShifter内にあるWordPressのページすべてを静的なHTMLファイルに自動で生成してくれるんです。
しかも、生成してくれたファイル群をホスティングしてくれるので、即座に公開できます。また、サイト制作に利用していたWordPressはShifterで使っているときだけ動き、それ以外はシャットダウンされた状態になるので、常にWordPressを利用している状態よりもセキュリティー面での安心が増します。表示も早くなりますね。
というのが、Shifterの特徴です。動的と静的のメリットを両方一挙にとった状態ですね。
全く伝わるかはわかりませんが、黒魔道士と、白魔道士のあいだの赤魔道士ということです。
FF的な説明。
そうですね。それもあると思います。でもWordPressのメリットは静的か動的かということにとどまりません。他のサービスと異なる、WordPressのサービスのメリットは自分の資産であるというところです。
外部のサービスの場合、もしサービスが終了したら、その時までに書き溜めた記事群は一緒に消えてしまうかもしれません。WordPressを利用しているShifterはいつでもまるごとのバックアップを取得することができます。コレが自分の資産であるメリットですね。
比較的デザインが自由というところもメリットでしょう。見栄えを司るテーマを本当に多くの中から選ぶことができますし、自作することもできます。
いえいえ、光があれば影があるように。無敵なものは少ないです。最終的に静的になるので、サイト内検索や、フォーム、会員機能といった、生成されたページに対してあとから、閲覧者が操作するものについては動的に処理することができません。そのために、静的に生成されたページ群に対し別のサービスを組み合わせて、動的な機能を追加する必要があります。
このあたりを利用するとなると、またそれらを利用する知識が必要になりますね。
なんとなくShiterの特徴がわかっていただけたら幸いです。セキュリティーを重視する会社のWebサイトや、広報用のブログサイトなどにはたいへん向いていると考えています。
では!